大判例

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東京高等裁判所 昭和27年(う)1418号 判決

食糧確保臨時措置法は、主要食糧農産物の生産及び供出を確保しようとして、公正且つ計画的にその生産数量及び供出数量の割当等をおこなうため、いわゆる農業計画なるものを定めているのであるが、同法第七条第三項の規定する所によれば、同法に定める農業計画において定められた主要食糧農産物の供出数量をもつて、食糧管理法第三条第一項の規定により政府に売り渡すべき数量とすることになつているので、米麦等の生産者は右供出数量につき食糧管理法上の売渡義務を履行しなければならないことは、敢ていうを俟たない所であり、該供出数量を定めた農業計画が前示食糧確保臨時措置法の定める所に従わないで為されたような場合には生産者は同法第六条に規定する異議の申立或は同法第八条に規定する変更の請求をすることによつて救済を求めることができるけれど、ただ漫然と農業計画が前示法律所定の手続に従わないものであつたとか、災害に因る供出数量の変更が不当であつたとかいうようなことを理由として、食糧管理法第三条第一項の規定による売渡義務を免れることはできないものといわなくてはならない。原判決が被告人等の抗弁を排斥して原判示事実を認定した上、被告人等に対し食糧管理法第三条第一項の違反による刑事上の責任を認めたのは、右と同一の見解に出たものであつて、もとより正当である。従つて、これを攻撃する論旨第一点の(一)乃至(二)の所論は、すべて独自の見解というの外なく、とうてい採用に値しない。該論旨はいずれも理由なきものといわなくてはならない。

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